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フォッケ・アハゲリス Fa 330 バッハシュテルツェ(Bachstelze、セキレイの尾)は、ジャイログライダーやローターカイトとして知られる回転翼凧の1つである。第二次世界大戦時にドイツのUボートで使用された。より遠くを警戒することで、潜水艦に対する脅威を回避する機会を与えた。 == 開発 == 潜水艦は背の高い艦橋やマストをもたず、海上で低位置から見張りを行うため、洋上では数マイル以上の視程は確保できなかった。海上のUボートは非常に脆弱であり、限られた退避警報時間では駆逐艦から逃げられないことが多かった。これを解決するためにドイツ海軍省は、組み立て式の水上機Ar 231を含む幾つかの解決策を考案した。最終的に簡単な構造の単座、3枚ブレード回転翼凧のFa 330が選択された。 Fa 330は潜水艦の甲板上で組み立てられた。組み立て作業は2人で行った。本機は150 mのケーブルを介してUボートに係留され、飛行した。Uボートが航走するとローターに当たる風の流れがローターを回転させ、観測員兼操縦士を乗せたFa 330をUボートの後方の約120 m上空へ飛ばした。Uボートの司令塔からの視程が5海里(9 km)に対し、上空からはより遠く25海里(46 km)の視程が確保できた。航空機の攻撃を受けたときは問題であった。Uボートの艦長がFa 330を海上に放棄せざるを得ないと判断した場合には、操縦士と機体は犠牲にされた。係留が外されるとFa 330は海上へゆっくり降下した。 使用しないときにはFa 330は司令塔後ろの2つの水密区画に収納された。Fa 330の収容、分解と収納には約20分を要し、その作業は困難なものであった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Fa 330 (航空機)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Focke-Achgelis Fa 330 」があります。 スポンサード リンク
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